top of page
  • akirademizu 出水享(でみずあきら)

3Dフォト:近代土木遺産松室橋を公開!!

3Dフォトグラファー出水享(でみずあきら)の作品。山口県周南市

松室橋3Dフォト

 松室大橋(まつむろおおはし)。山靴県周南市。日本の近代化遺産。渓谷で一世紀堪える橋。構造形式は 下路単線曲弦ワーレントラス。橋長 41.5 m 幅員 4.1 m。

 明治 35 年(1902)山陽本線開通。その 3 年後に徳山海 軍練炭製造所が設置され、大正 6 年(1917)造船・造機の 工場建設、同7年に日本曹達が建設されるなど、周南地域 の社会経済構造は転換期を迎えていました。 こうしたなか山口県は低価格な電力を供給して県内産業 の発展を図るため、錦川での電気事業の企画・調査に取り 掛かっていました。大正 9 年 12 月「錦川の水を利用して県 営電気事業を企画経営せむことを建議す」と山口県議会は 満場一致で採択後、山口県は錦川水利使用出願に関する提 案を行い、議会の可決を得たのでした。こうして大正 11 年 6 月都濃郡須金村(現・周南市)でトンネル工事が着工され、 山口県による県営電気事業第 1 号の錦川第一発電所の歴史 が始まったのでした。 大正 13 年 12 月 4 日錦川第一発電所の竣工式と同時に第 二発電所の起工式が行われ、その後も県営電気による新設 や他事業者の買収、出力の増加等で、当初の低価格な電力 供給は実現されていきました。昭和 17 年の山口県電気局の 解散時には 13 発電所でしたが、錦川第一・第二は主力発電 所でした。 菅野ダムから国道 434 号を少し走り、視界が開けたとこ ろで錦川第一発電所と赤い鋼橋が見えます。これが近代土 木遺産の松室大橋です。長さ 41.5 m、幅員 4.1 mで下路曲 弦ポニーワーレントラスの橋は、プラットトラスに比べて 剛性が大きく、鋼材料も少なくてすむ利点があります。ま た上横構がないため、輸送荷物の高さ制限も不要です。 数年前まであった「大正 9年 11月、日本橋梁株式会社製作」 の銘板が物語るように、大正 9 年に建設された位置で現存 する鋼単純ト ラス橋(車道 橋)ではわが 国で2番目に 古い橋です。 ただ、1番古 いとされてい た平山橋が歩 道橋に変わったため、車道橋としては 1 番ともいえます。 発電所工事用の材料を載せた車がこの橋を通ったことを思 うとき、周南地域の産業発展に寄与した錦川第一発電所と ともにその功績は計り知れないと思われます。今日のよう な質の高い材料や高度な技術がない時代に造られた橋が 1 世紀の間風雪に耐える様をみると、先人の叡智に頭がさが ります。 松 まつむろ 日本の近代土木遺産 渓谷で 1 世紀堪える 室大橋 建設された位置で現存するものとしては日本で 2 番目に古い 。

■松室橋3Dモデル

※モバイル端末によっては、ご覧いただけない場合があります。

閲覧数:121回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page